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冬の遠野を100%楽しめる!知る人ぞ知る「遠野どべっこ祭り」とは?

暑かった夏も終わり、いよいよ秋本番!でも遠野の秋は一瞬。あっという間に冬になります……。寂しすぎる。
 
でも、この季節ならではのお楽しみといえば「遠野どべっこ祭り」。今年はどの日程に参加しようかな〜〜。美味しいどべっこ飲みたいな〜〜〜。

前回の遠野どべっこ祭りを満喫している筆者オダギリ

え?もしかして「遠野どべっこ祭り」をご存知でない?それは、もったいない!まさか「遠野の秋冬はたいした見どころがない」なんて思っていませんか?大声で叫びます。
 
NOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!
 
秋冬にしか開催されない、遠野の魅力を詰め込んだイベント。それが「遠野どべっこ祭り」です!「遠野に旅行でも行こうかな…でももう冬か。春になったら計画しよ」と遠野旅行を先延ばしにし続けているみなさん。今年は「遠野どべっこ祭り」を目指して冬の遠野へレッツゴー♩


遠野をまるっと楽しめる「遠野どべっこ祭り」に迫る!

そもそも「どべっこ」が何をさしている言葉かわかりますか?「どべっこ」とは遠野地方の言葉で「どぶろく」のことです。「どぶろく」はお米を原材料としたお酒で、日本酒の原型とも呼ばれています。

お米のつぶが残ったどろっとしたお酒“どぶろく”

つまり「どべっこ祭り」とは「どぶろく祭り」ということなんです。しかし!ただ、どぶろくを飲むだけのイベントではありません。
 
ここで「遠野どべっこ祭り」がどうしてオススメなのかを3つのポイントにわけてご紹介します。

おすすめポイント1 遠野駅からの送迎バス付き


「遠野どべっこ祭り」に申し込むと、会場である遠野ふるさと村への送迎バスに乗ることができます。発着は遠野駅前です。

お酒を飲むイベントなので、宿泊施設のある市街地から送迎バスがあるのは嬉しいですね。グループ旅行で誰かが「ハンドルキーパーだから飲めない!」なんて心配はありません!みんなで楽しくどぶろくを楽しめます。 

車窓から見えたのは遠野三山のひとつ六角牛山

バスの車窓からは美しい遠野の景色が見れます。天気が良ければ遠野三山の六角牛山や早池峰山を見ることができるかも。

おすすめポイント2 文化財の古民家で楽しむどぶろくと食事は格別!

遠野ふるさと村には、南部地方の伝統的な家屋<南部曲り家>が点在しています。そこはまるで江戸から明治時代の世界に迷い込んだような風景。これまでも時代劇や大河ドラマのロケ地に選ばれてきました。そんな景色に入り込み会場を目指します。

ふるさと村のスタッフの方に誘われ、会場を目指します
1~2月であれば園内は雪景色。雪道を藁ぐつで歩く体験もできるかも?
雪は染みず、雪の上でも滑らず歩きやすい藁ぐつ。
汚したくない靴で着てしまった方も安心です。
肝煎りの家

会場となる肝煎りの家は、江戸時代に建てられた歴史のある家屋で、国登録の有形文化財にも指定されています。ここで贅沢にも、どぶろくと美味しいお料理をいただきます!

お地域のお母さんたちが手作りしてくれた郷土料理の数々。おめでたい時に食べる“煮しめ”や、ヤマメの煮物など、どぶろくにピッタリな品々ばかり。

そしてメインのどぶろくがこちら!火入れをしていない生のどぶろくは、シュワシュワと微発泡しています。ほどよい甘さが口に広がり、お料理と一緒にすいすいと味わえるおいしさ。ついつい手酌が進みます。
 
もちろん会場ではビールやノンアルコール飲料も追加で購入することができます。アルコールが飲めない方は、遠野産のりんごジュースや甘酒を楽しみましょう。

おすすめポイント3 遠野のエンターテイメントも満喫できる!

とぶろくを楽しみながら、民話語りや神楽など遠野のエンターテイメントを楽しむことができるところが、このお祭りの醍醐味です。

はじめは遠野の昔話の語り部さんによる民話です。遠野地方の方言と訛りで語られる民話は、ところどころ聞き馴染みのない言葉も混ざりますが、不思議と物語の情景が頭に浮かびます。
 
あらかじめ、わかりにくい言葉は前もって説明してくださる語り部さんもいるので安心です。昔の遠野の暮らしに想いを馳せると、どぶろくがいっそう味わい深く感じます。
 
続いては、遠野市内の郷土芸能団体による神楽の披露が始まります。

小倉神楽による「翁舞」

遠野市内には郷土芸能団体が60以上もあります!「遠野どべっこ祭り」では、全6回ごとに異なる団体が神楽を披露してくれます。各地域で踊り継がれてきた伝統の踊りを見ながら、どぶろくや郷土料理が楽しめるなんて、とっても贅沢ですね。こんな贅沢ができるのは、「遠野どべっこ祭り」だけです。
 
また、神楽の演舞が終わった後は、踊りを披露いただいた感謝の気持ちをこめてお花代を包んで渡すと「粋」です。あらかじめお花代を包む小さな封筒を用意しておくとスマートです。

ふと気がつけば、周りのお父さんやお母さんたちの頬はほんのりピンク色に。ひとり2合用意されていたどぶろくですが、係の方が漆器の片口でおかわりを注ぎにきてくれて、なんだか2合以上飲んだ気がします。

本当に美味しいんだ…このどぶろくが…

そもそもなぜ、遠野は「どぶろく」が有名なの?

遠野では昔は各家庭でどぶろくが作られ楽しまれていたそうです。しかし、明治時代に酒造税が制定されてからは、家庭での酒造が禁止されました。

2002年の行政構造改革の一端として、特別構造特別区域内では条件を満たすことでどぶろく醸造の規制が一部緩和される「どぶろく特区」が制定。もともとどぶろく醸造文化が濃くあった遠野市は、全国に先駆けてこの特区認定を受け「どぶろく特区1号」になったんです。

遠野のどぶろくはふるさと納税の返礼品にもなっています!

この規制の緩和受け、遠野市内では農家民宿などの宿泊施設にてどぶろくの醸造が開始されました。2006年以降毎年開催されている「全国どぶろく研究大会」では、初回以降3度開催地として選ばれており、過去最多となっています。

コラム「にごり酒とどぶろくの違いは?」

一見同じものにも思える「にごり酒」と「どぶろく」。その違い知ってますか?実は酒税法上、「にごり酒」は清酒であり「どぶろく」はその他醸造酒に分類されています。
 
醸造工程もほぼ一緒な2つのお酒ですが、大きな違いがひとつ。それは「どぶろく」は最初から最後まで「濾してはいけない」と決まっています。お米を使って醸造したものはお粥のようにどろどろした、いわゆる“酒粕”ができます。「にごり酒」はある程度この酒粕を漉しています。それに比べ「どぶろく」は製造の規定でこれを漉してはいません。これにより、独特なつぶつぶ感が出てくるのです。

今年も開催!「遠野どべっこ祭り」

冬でも遠野を思う存分満喫できる「遠野どべっこ祭り」。今年も11月〜2月にかけて開催されます。毎年大人気で定員オーバーになる日程もありますのでお見逃しないようにお願いします!

※今年は全回夜開催となります!

●日程(全6回)
2023年11月25日(土)、12月2日(土)
2024年1月20日(土)、1月27日(土)、2月17日(土)、2月24日(土)

●開催時間(共通)
17:00~19:00
 
●会場
遠野ふるさと村 肝煎の家(座席指定/テーブル・椅子席)
 
●内容
特製どぶろく2合+遠野の田舎料理、語り部による昔話、郷土芸能神楽の披露
※ノンアルコールビールやソフトドリンク等もご用意しております(別途料金)

●料金
お一人様 5,500円
(遠野ふるさと村入村料・どぶろく・食事・送迎・消費税込)

●定員
完全予約制 / 各回40名様限定 5日前までにお申し込みください。

●送迎
JR遠野駅⇔遠野ふるさと村間 無料送迎バスを運行いたします。お申し込み時にご予約ください。
行き:JR遠野駅16:00発→遠野ふるさと村16:30着予定
帰り:遠野ふるさと村19:30発→JR遠野駅20:00着予定

遠野の秋冬がまるっと楽しめる「遠野どべっこ祭り」。今年こそは冬の遠野にいらしてみてはいかがでしょうか。美味しいどぶろくと一緒にみなさんをお待ちしています!

遠野どべっこ祭りに興味がある人へおすすめの返礼品

【遠野のどぶろく】

【観光クーポン】

この記事を書いたのは
ライター・撮影:オダギリダイキ
岩手県遠野市在住ライター|美味しいものと怪談をこよなく愛している
X(旧twitter): https://twitter.com/kaidan_tono

編集後記
友人に「遠野おいでよ〜〜」と声をかけると決まって「春になってからね〜」とか「暖かくなったらね」という返信がきます。「いやいやいやいや!冬にこそおいでよ!」っておいもいます。

寒さも遠野の魅力だと思いますし、体感しないとわからない冬の楽しさもある!冬にこそ、遠野の真価が楽しめると思うので、みなさんも冬の遠野にいらしてくださいね!

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